よくある質問

老眼手術(多焦点眼内レンズ手術)に関するよくある質問

手術の基本について

Q1. 多焦点眼内レンズ手術とはどのような手術ですか?

A. 老化で硬くなったご自身の水晶体を超音波で取り除き、代わりに遠くから近くまで複数の距離にピントが合う「多焦点眼内レンズ(人工水晶体)」を挿入する手術です。

Q2. 白内障の手術と同じ手技ですか?

A. はい、基本的な手術の手順や手技は白内障手術と全く同じです。挿入するレンズの種類が異なります。

Q3. 老眼は完全に治りますか?

A. 10代、20代の頃の目に完全に戻るわけではありませんが、日常生活のほとんどをメガネなしで過ごせるようになり、老眼の不便さを劇的に改善することができます。

Q4. 手術には痛みを伴いますか?

A. 点眼薬による局所麻酔を行いますので、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。触られている感覚や、水が流れる感覚がある程度です。

Q5. 手術時間はどのくらいですか?

A. 通常、片眼で10分〜15分程度で終了します。

手術の流れや適応条件について

Q6. 日帰りでの手術は可能ですか?

A. はい、基本的には日帰り手術で行われます。手術後は少し休んでいただき、ご帰宅いただけます。

Q7. 両眼を同じ日に手術することはできますか?

A. クリニックの方針によりますが、両眼同日に手術を行う施設と、数日〜1週間ほど間隔を空けて片眼ずつ行う施設があります。

Q8. 手術を受けられる年齢に制限はありますか?

A. 上限は特にありません。一般的には老眼の症状が強くなる40代後半から50代以降で、白内障が出始めている方に適しています。

Q9. 乱視があっても手術できますか?

A. はい、可能です。乱視を矯正する機能が付いた多焦点レンズ(トーリックレンズ)を使用することで、乱視も同時に治療できます。

Q10. 緑内障などの眼疾患があっても手術可能ですか?

A. 疾患の進行度合いによります。進行した緑内障や黄斑変性症などがある場合、多焦点レンズの性能を十分に発揮できず適応外となることがあります。

Q11. 過去にレーシック手術を受けたことがありますが、手術できますか?

A. 手術可能な場合は多いですが、角膜の形状が変わっているため、眼内レンズの正確な度数計算が難しくなります。専門的な計算機器を備えた施設での検査が必要です。

Q12. 単焦点レンズと多焦点レンズの違いは何ですか?

A. 単焦点レンズは遠くか近くの「1点」にしかピントが合わず、残りはメガネが必要です。多焦点レンズは「遠くと近く」など複数にピントが合うため、メガネへの依存度を大幅に減らせます。

術後の見え方や生活について

Q13. 術後、見え方はすぐに良くなりますか?

A. 手術の翌日から見え方の改善を実感される方が多いですが、多焦点レンズの見え方に脳が慣れるまで(神経順応)、数週間から数ヶ月かかる場合があります。

Q14. 術後、メガネは一切不要になりますか?

A. 9割以上の方が日常生活をメガネなしで過ごせるようになります。ただし、長時間の読書や極めて細かい作業など、状況によっては薄い度数のメガネを使用した方が楽な場合もあります。

Q15. 「ハロー・グレア現象」とは何ですか?

A. 暗い場所で強い光(車のヘッドライトなど)を見たときに、光の周りに輪がかかって見えたり(ハロー)、光が滲んで眩しく見えたり(グレア)する現象です。多焦点レンズ特有の症状です。

Q16. ハロー・グレア現象はずっと続きますか?

A. 多くの場合、術後数ヶ月から半年ほど経過すると脳が順応し、徐々に気にならなくなっていきます。

Q17. 術後の通院はどのくらいの頻度で必要ですか?

A. 一般的に、手術翌日、3日後、1週間後、1ヶ月後、その後は定期検診となります。(※クリニックの指示に従ってください)

Q18. 入浴や洗髪はいつからできますか?

A. 首から下のシャワーは翌日から可能な場合が多いですが、洗顔・洗髪は目に水や細菌が入るのを防ぐため、術後3日〜1週間程度控えていただきます。

Q19. 仕事への復帰はいつから可能ですか?

A. デスクワークなど目に負担の少ない仕事であれば、術後数日〜1週間程度で復帰可能です。土埃の舞う環境や激しい肉体労働の場合は医師にご相談ください。

Q20. 車の運転はいつから再開できますか?

A. 視力が回復し、安定したと医師が判断してから可能となります。夜間の運転はハロー・グレアの影響があるため、十分に慣れてから慎重に行ってください。

Q21. お化粧(メイク)はいつからできますか?

A. 目の周りを避けたベースメイクは翌日以降可能ですが、アイメイク(アイライン、マスカラなど)は感染症予防のため術後1週間〜2週間程度は控えていただきます。

Q22. 運動やスポーツはいつからできますか?

A. ウォーキングなどの軽い運動は1週間後から、ゴルフやジョギングは2〜3週間後から、水泳や激しいスポーツは1ヶ月後以降が目安です。

リスク・費用について

Q23. 目に入れたレンズは数年後に交換が必要ですか?

A. アクリルなどの安定した素材で作られており、目の中で劣化することはありません。基本的に半永久的に使用でき、交換の必要はありません。

Q24. 手術の失敗や失明のリスクはありますか?

A. 現在の手術技術では極めて安全性が高いですが、ゼロではありません。最も注意すべきは術後の細菌感染(術後眼内炎)で、処方された点眼薬を正しく使用することが重要です。

Q25. 手術後に再び視力が下がることはありますか?

A. 「後発白内障」といって、レンズを入れている袋(水晶体嚢)が術後数ヶ月〜数年で濁ることがあります。これは外来での簡単なレーザー治療で視力を回復できます。

Q26. 万が一、レンズが合わなかった場合に入れ替えはできますか?

A. 技術的には可能ですが、眼球への負担やリスクが伴うため推奨されません。そのため、手術前の詳細な検査と、ライフスタイルに合わせたレンズ選びが非常に重要です。

Q27. 健康保険は適用されますか?

A. 多焦点眼内レンズ手術には、一部保険が適用される「選定療養」対象のレンズと、全額自己負担となる「自由診療(完全自費)」のレンズがあります。

Q28. 「選定療養」とはどのような制度ですか?

A. 通常の白内障手術費用(保険適用)に加えて、多焦点レンズの追加費用(自費)を差額ベッド代のように上乗せして支払うことができる制度です。

Q29. 手術費用の目安はどのくらいですか?

A. 選定療養か自由診療か、どのレンズを選ぶかによって異なります。片眼あたり、選定療養で20万〜30万円前後、自由診療で40万〜80万円程度が一般的な目安です。

Q30. 医療費控除の対象になりますか?

A. はい、白内障の診断がついており、視力回復を目的とした多焦点眼内レンズ手術の費用は、原則として医療費控除の対象となります。(確定申告が必要です)